Anesthetic

覆ることがない現実がつらい。
もう遅すぎる。

時は戻らない。
当たり前だ。
そんなこと子どもでも知っている。

やらない後悔よりやる後悔。
それができると思ってた。

だけどできなかった。

真剣に好きと伝えても拒否され、その時点で終わってしまうことを恐れて、告白せず今の関係を続けていきたい、そう思って曖昧にしてしまった。

そして真剣な想いを伝えることもできず、会うことすらできなくなってしまった。
一番後悔する結果となってしまった。

笑えるでしょう?
馬鹿でしょう?

弱いんだな、僕は。
臆病なんだ。
頭が悪いんだ。

つらい思いをしているのは僕だけじゃない。
当たり前だ。

彼女は何一つ悪くない。
当たり前だ。

彼女に幸せになってほしい。
当たり前だ。

わかっている。
当たり前のことばかりでわかっているんだけど。

きっとわかっていないんだろうな、僕は。

こんなことを書いて、
「こんなにも可哀想な自分を見てくれ!」
と喚いているだけ。
喚きたいだけ。

だけど稚拙で浅はかでも、愚かで卑怯者でも、汚らわしくともそれが自分の中にいる。
それだけは事実だ。

こんな自分がいることを知ってほしいのかもしれない。
こんな人間がいることを知ってほしいのかもしれない。

本当に今は何がしたいのかわからない。
どうしようとしたいのかもわからない。

つらいのに仕事をしなければならない。
疲れているのに、眠りたいのに眠れない。
こんな僕にお構いなく朝がきて、誰も立ち止まってしまった僕を待ってくれはしない。
置いてけぼりになって、泣いてしまって、心が痛いのに、進みたくないのに。
時間は、世界は容赦してくれはしない。

当たり前だ。

生きることを望むなら。

当たり前のことなんだ。

覆すことのできない現実、戻ることができない時間。

「当たり前でしょ?」

きっと君もそう言うよね。

そう言っていつものように笑ってくれるんだ。

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